献血の問診で聞かれること|当日あわてないための全体像

公開 2026/06/10・更新 2026/10/10

献血の問診は、輸血を受ける患者さんとあなた自身の安全を守るための質問です。聞かれるのは今日の体調、薬、歯科治療、ピアス・いれずみ、予防接種、海外渡航、輸血歴、病歴、6か月以内の性的接触などで、タッチパネルや紙で答えたあと、健診医が内容を確認します。
⚡ 30秒でわかる要点
献血当日の流れ 5ステップ1受付・本人確認初回は氏名・生年月日・顔写真がわかる書類2質問への回答(問診)体調・服薬・渡航歴など。事前Web問診も可3事前の検査血圧・ヘモグロビン濃度などを測定4採血全血 10〜15分/成分 40〜90分5休憩10分以上、水分をとりながら
受付から休憩まで。全血献血なら全体で30分〜1時間、成分献血は1.5〜2時間が目安です。
📑 目次
  1. 問診の位置づけ:検査で見つけられない期間を埋める
  2. 当日の流れの中での問診
  3. 聞かれる内容の全体像
  4. 「はい」になっても、すぐNGではない
  5. プライバシーはどう守られるか
  6. 事前Web問診(ラブラッド)の使い方
  7. 答えやすくする準備
  8. 問診でよくある勘違い
  9. よくある質問

問診の位置づけ:検査で見つけられない期間を埋める

献血血液はHIV、B型・C型肝炎などについて感度の高いNAT検査を受けますが、感染のごく初期はウイルス量が少なく検出できない「ウインドウ期」があります。厚生労働省の問診票解説は、この期間を埋めるのが問診への正直な回答だと説明しています。だから問診は「献血者をふるいにかける審査」ではなく、「検査では見えないリスクを本人の申告で補う仕組み」です。問診の内容にもとづいて健診医が最終判断をします。

当日の流れの中での問診

  1. 受付で本人確認と同意のあと、タッチパネルや紙の問診票に回答する(ラブラッドなら事前回答も可)。
  2. 体重を測る(2023年から必須。計量台と表示器が分かれていて数値は周囲に見えない)。
  3. 健診医の問診。回答内容を確認し、必要なら詳しく聞かれる。あわせて血圧・脈拍・体温を測る。
  4. ヘモグロビン濃度の測定と血液型の事前検査。

問診そのものは数分で終わります。全体の流れは「初めての献血ガイド」へ。

聞かれる内容の全体像

区分聞かれること「はい」のときの目安
今日の体調体調不良、発熱、睡眠不足、空腹、飲酒37.5℃以上の発熱・当日の飲酒・極度の空腹や睡眠不足は見送り
薬服用中の薬(外用薬・点眼・点鼻・坐薬を含む)ビタミン剤や一般的な胃腸薬などは可。多くの薬は原則可能だが種類により見送り。健診医が判断
歯科治療3日以内の出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)治療日を含む3日間は不可
予防接種最近のワクチン接種不活化24時間、mRNA48時間、B型肝炎2週間、生ワクチン4週間など
ピアス・いれずみ6か月以内のピアス・いれずみ医療機関または使い捨て器具で開けたピアスは最低1か月(部位の状態による)、それ以外(安全ピン・針の共用など)6か月、いれずみ6か月。粘膜貫通ピアスは装着中不可・外した後も最低3日(タトゥー・ピアス)
外傷・咬傷けが、動物や人に咬まれた動物は治癒後3か月、人は6か月。刺されただけの蚊・ダニは原則可
海外渡航4週間以内の帰国、マラリア流行地、中南米など帰国後4週間。マラリア流行地は1〜3年。地域別に制限あり。欧州などの滞在歴による制限は2026年10月1日に撤廃
輸血・移植輸血歴、臓器移植歴期限なく不可
病歴心臓病、がん、脳卒中、けいれん、血液疾患、ぜんそく、梅毒など病気により不可、または治癒後の期間で判断
妊娠・授乳妊娠中、出産・流産後、授乳中妊娠中、出産・流産後6か月未満、産後1年未満で授乳中は不可
感染症のリスク6か月以内の不特定・新たな異性との性的接触、男性どうしの性的接触、麻薬・覚せい剤の使用、HIV陽性など該当する場合は献血を控える(検査目的の献血は不可)
その他治験参加、プラセンタ注射、前回の献血日治験は観察期間終了まで、ヒト由来プラセンタ注射は最終使用日から3か月(2026年10月1日から)、間隔は種類で異なる

各項目の詳しい基準は「献血できる人・できない人の条件」にまとめています。薬は「薬と献血」、渡航は「海外旅行と献血」、病歴は「病歴別の公式基準」へ。

「はい」になっても、すぐNGではない

問診で「はい」がついた項目の多くは、期間をあければ解消します。たとえば歯科治療は3日、インフルエンザの予防接種は24時間、海外旅行は帰国後4週間です。逆に「いいえ」と答えたほうが早く献血できるからと事実と違う回答をすると、検査で見つけられない期間の感染リスクが患者さんに渡ってしまいます。日本赤十字社は「事実と異なる回答をされた場合、輸血を受けた患者さんに深刻な状況をもたらす場合があります」と明記しています。

「はい」の理由で当日見送りになっても、それは恥ずかしいことではありません。「いつから献血できるか」をその場で確認して、次の予定を立ててください(献血を断られた日へ)。

プライバシーはどう守られるか

性的接触に関する質問がある理由と扱いは「問診で性的なことを聞かれる理由」で詳しく解説しています。

事前Web問診(ラブラッド)の使い方

ラブラッドの会員なら、来場前にスマホやパソコンで問診に回答できます。当日は受付でアプリのバーコードを提示し、回答内容を健診医が確認する流れになります。会場での入力時間が減るだけでなく、家で落ち着いて薬の名前や渡航先を確認しながら答えられるのが利点です。回答は当日の体調を反映する必要があるため、前日の回答後に発熱したなどの変化があれば当日その場で申し出てください(ラブラッドの使い方)。

答えやすくする準備

問診でよくある勘違い

「風邪薬を飲んだから絶対ダメ」:症状がおさまっていて体調がよければ、薬の種類により当日可能な場合があります。健診医に薬名を伝えて判断を仰いでください(風邪・発熱と献血)。
「夫婦・恋人との性的接触も『はい』になる」:問診が尋ねるのは「不特定の異性または新たな異性との性的接触」などです。決まったパートナーとの関係は該当しません。
「問診で嘘をついてもバレない」:バレるかどうかの問題ではなく、患者さんの安全の問題です。検査で見えない期間のリスクを補えるのは本人の申告だけです。
「検査結果を知りたいから献血する」:検査目的の献血は認められていません。HIV検査は保健所で無料・匿名で受けられます(検査目的の献血はなぜダメか)。
🩸 近くで献血できる場所を探す

よくある質問

Q. 問診ではどんなことを聞かれますか?
A. 今日の体調、服用中の薬、歯科治療、予防接種、ピアス・いれずみ、海外渡航、輸血歴、病歴、妊娠・授乳、6か月以内の性的接触など、患者さんと献血者の安全に関わる項目です。全国共通の問診票を使います。

Q. 問診で嘘をついたらどうなりますか?
A. 日本赤十字社は、事実と異なる回答は輸血を受けた患者さんに深刻な状況をもたらす場合があると明記しています。検査で見つけられない期間のリスクを補えるのは本人の申告だけなので、必ず正直に答えてください。

Q. 問診はどのくらい時間がかかりますか?
A. 数分程度です。ラブラッドの事前Web問診を使うと、当日の入力時間を短縮できます。

Q. 問診の内容は他の人に聞こえませんか?
A. タッチパネルや仕切りのある席で回答し、口頭で読み上げられることはありません。プライバシーは厳重に保護されると日本赤十字社が明記しています。

Q. 「はい」が一つでもあると献血できませんか?
A. 項目によります。歯科治療3日、予防接種24時間〜4週間、ピアス1〜6か月など、期間をあければ解消するものが多く、薬は種類によって当日可能なものもあります。健診医が最終判断します。

Q. 事前Web問診はどうやって使いますか?
A. ラブラッドにログインして来場前に回答し、当日は受付でアプリのバーコードを提示します。回答後に体調が変わった場合は当日その場で申し出てください。

Q. 勤務先や職業を書く必要はありますか?
A. 問診票に勤務先を書く欄はありません。ただし高所作業や運転を献血後に予定している場合は、安全のため事前に申し出るよう求められています。

📚 この記事の主な根拠(内容確認日 2026/08/22)
※本記事は日本赤十字社・厚生労働省などの公開情報にもとづいています(ページ生成 10/19)。採血基準や延期期間は改定されることがあり、献血の最終的な可否は当日の会場で健診医が判断します。最新情報は日本赤十字社・ラブラッドでご確認ください。

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