献血後の食事・栄養|水分・鉄分・たんぱく質で回復を助ける
公開 2026/06/10・更新 2026/09/05
- 直後〜当日:水分補給を続ける(スポーツドリンク・お茶・水)。食事は抜かない。飲酒は2時間以上あけて控えめ
- 当日の夕食から2〜3週間:鉄分(レバー・赤身肉・赤身魚・貝類・小松菜・大豆製品)+たんぱく質+ビタミンC
- 動物性のヘム鉄は吸収率が高い。植物性の非ヘム鉄はビタミンCや肉・魚と一緒に
- 食事中・直後の濃いお茶・コーヒー・紅茶は鉄の吸収を妨げる。30分〜1時間あける
- 鉄剤の自己判断服用は避ける。「献血で痩せる・血がきれいになる」に根拠はない
時間軸で見る献血後の食事
| タイミング | 何を | 理由 |
|---|---|---|
| 直後(会場) | 用意された飲み物(スポーツドリンク、お茶、ジュース)を1〜2杯。お菓子があれば少し | 失った血液の「量」は水分で回復。血糖を上げて気分不良を防ぐ |
| 帰宅まで | 水分をこまめに。空腹なら軽食 | 脱水は立ちくらみと頭痛のもと |
| 当日の夕食 | 普段どおりの食事に鉄分とたんぱく質を1品足す。アルコールは2時間以上あけて控えめ | 赤血球の材料を早めに補う。アルコールは脱水と酔いやすさ |
| 翌日〜1週間 | 鉄分・たんぱく質・ビタミンCを毎食のどこかで | 赤血球の産生が最も盛んな時期 |
| 2〜3週間 | 同上を続ける。食事中の濃いお茶・コーヒーは控えめ | 赤血球が回復するまでの期間(200mLで2〜3週、400mLで3〜4週) |
| 次の献血まで | 日頃の習慣に | 貯蔵鉄を回復させ、次回のヘモグロビン基準を満たす |
血液センターがすすめる食材
血液センターは、鉄分の多い食品(レバー・貝類・ほうれん草など)に加えて、たんぱく質(豆腐・納豆など)とビタミンC(トマト・みかん・ピーマンなど)を組み合わせて吸収を高めることをすすめています。日本赤十字社のパンフレット「愛のかたち献血」でも、赤血球の材料になる鉄分とたんぱく質を意識した食事が案内されています。
| 栄養 | 食材 | ポイント |
|---|---|---|
| ヘム鉄(動物性) | レバー(鶏・豚・牛)、赤身の牛肉・豚肉、かつお・まぐろ・いわし、あさり・しじみ・赤貝 | 吸収率が高い。週に数回 |
| 非ヘム鉄(植物性) | 小松菜、ほうれん草、豆腐・納豆・大豆、ひじき、切り干し大根、ごま、プルーン | 吸収率は低めだが、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒にとると上がる |
| たんぱく質 | 肉、魚、卵、乳製品、豆腐・納豆 | ヘモグロビンの材料。毎食 |
| ビタミンC | トマト、みかん・オレンジ、キウイ、いちご、ピーマン、ブロッコリー、じゃがいも | 鉄の吸収を助ける。同じ食事の中で |
| 葉酸・ビタミンB12 | 葉酸:ほうれん草、ブロッコリー、枝豆。B12:レバー、魚、貝類、卵 | 赤血球を作る過程で必要 |
| 控えめに | 食事中・直後の濃いお茶、コーヒー、紅茶 | タンニンが鉄の吸収を妨げる。食後30分〜1時間あける |
コンビニ・外食で選ぶなら
「献血の日だけレバーを食べる」より、2〜3週間続けられる普段の食事に1品足すほうが効果的です。
当日のアルコール・カフェイン
- アルコール:直後は避け、2時間以上あけて控えめに(京都府赤十字血液センターの案内例)。利尿作用で脱水が進み、血液量が減った体では酔いやすい(献血後の飲酒)。
- コーヒー・お茶:献血後に禁止されてはいないが、鉄の吸収を妨げるタンニンと利尿作用があるため、食事中は控え、水分は別にとる。
- 甘い飲み物:会場のジュースは血糖と水分の補給に役立つ。ただし当日の水分をすべて甘い飲み物にすると糖分過多。水やお茶と組み合わせる。
サプリ・鉄剤の扱い
市販のマルチビタミンやヘム鉄サプリを常識的な量でとる程度なら問題になりません。ただし「献血の基準を通すため」に鉄剤を自己判断で飲むのはおすすめしません。鉄の過剰摂取は胃腸障害や体への蓄積を起こすことがあり、貧血の原因が別の病気なら隠れてしまいます。貧血の治療で鉄剤を処方されている場合は、原因の病気の観点で献血の可否が判断されるため、問診で伝えてください(貧血・鉄分と献血)。
「献血で痩せる」「血がきれいになる」は?
根拠はありません。献血で体重計の数字が一時的に減るのは血液の水分が出たためで、水分補給で戻ります。「血液を作り直すのでカロリーを消費する」という説も、公式に示された効果ではありません。献血のメリットは社会貢献・検査結果・記念品であって、健康効果を期待するものではありません。献血後の食事は「痩せるため」ではなく「回復のため」にとってください(献血のデメリットと俗説)。
人によって意識したいこと
- 女性:月経で鉄を失うため、献血後2〜3週間の鉄分は特に大切。生理と献血が重なる時期は要注意(生理中の献血)。
- 運動する人:汗と足裏への衝撃で鉄が失われる。献血後1〜3週間は持久系の負荷を控えめに、鉄分を多めに(献血後の運動)。
- 献血を続ける人:間隔内でも貯蔵鉄は減りうる。年に数回以上続けるなら、鉄分を習慣にし、検査結果のヘモグロビン・MCVの推移を見る(無理なく続ける頻度)。
- 一人暮らし・外食中心:缶詰(ツナ、サバ、あさり)、納豆、卵、冷凍ほうれん草を常備すると続けやすい。
回復の目安
血液の量は水分補給で短時間に、血漿は約2日、血小板は約4〜5日、赤血球は200mL献血で約2〜3週間、400mL献血で約3〜4週間で回復します。詳しくは「献血後、血液はいつ戻る?」「献血後の注意」へ。
よくある質問
Q. 献血後は何を食べるといいですか?
A. 鉄分(レバー・赤身の肉や魚・貝類・小松菜・大豆製品)にたんぱく質とビタミンCを組み合わせた食事を、当日の夕食から2〜3週間続けるのが基本です。まずは水分補給を。
Q. 献血した日にお酒を飲んでいいですか?
A. 直後は避け、2時間以上あけて控えめにしましょう。アルコールは脱水を招き、血液量が減った体では酔いやすくなります。
Q. 献血後にコーヒーを飲んでもいいですか?
A. 禁止されてはいませんが、鉄の吸収を妨げるため食事中は控え、水分は水やお茶で別にとってください。
Q. 鉄のサプリを飲んだほうがいいですか?
A. 常識的な量のサプリなら問題ありませんが、基準を通す目的で鉄剤を自己判断で飲むのはおすすめしません。食事での補給が基本で、毎回ヘモグロビンで見送りになる場合は医療機関で相談を。
Q. 献血で痩せますか?
A. 根拠はありません。一時的な体重減少は血液の水分が出たためで、水分補給で戻ります。献血後の食事は回復のためにとってください。
Q. コンビニで買えるおすすめは?
A. 牛丼、レバーの焼き鳥、ツナやサバの缶詰、ゆで卵、納豆巻き、ひじき煮、ほうれん草のおひたし、あさりの味噌汁、みかんやキウイなどが手軽です。
次にすること
関連ガイド
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- 献血と貧血・鉄分|献血で貧血になる?鉄が戻るまでの期間・食事のコツ・女性が気をつけること
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