同じA型なら誰の血でも輸血できる?——不規則抗体とクロスマッチ
公開 2026/08/22
「不規則抗体」とは
血液型にはABO・Rh以外にも多くの型があります。日本赤十字社によると、不規則抗体は、輸血や妊娠、移植によって産生される抗体で、ABO型以外の血液型に対する抗体のこと。過去に輸血や妊娠を経験した人の血液には、この「見えない相性」が潜んでいることがあります。
だから輸血前に「クロスマッチ」をする
厚生労働省の「輸血療法の実施に関する指針」は、輸血の適合試験としてABO血液型・RhD抗原・不規則抗体スクリーニングの検査に加えて、輸血前に交差適合試験(クロスマッチ)を行うことを定めています。交差適合試験には患者とABO血液型が同型の血液を用いたうえで、患者の血漿と供血者の赤血球を試験管内で反応させる主試験を必ず実施しなければならないとされています。つまり「同じ血液型」はスタートラインで、最終確認は一人ひとりの組み合わせごとに行われるのです。
まれな血液型・不規則抗体保有者はさらに慎重に
不規則抗体を持つ患者さんやまれな血液型の患者さんは、適合する血液を見つけること自体が難しくなります。だからこそ登録献血者制度や凍結保存の仕組みがあり、予定手術では自己血輸血が積極的な選択肢になります。
献血者にとっての意味
あなたの献血した血液も、患者さんに届く前にこうした検査で「その人に合うか」を確かめられています。血液型のマッチングは想像よりずっと精密——それを支えるのは、多様な血液型の献血者が常にいることです。
よくある質問
Q. 血液型が同じなら誰にでも輸血できますか?
A. できるとは限りません。輸血や妊娠などで作られる「不規則抗体」があるため、輸血前には患者と血液の組み合わせごとに交差適合試験(クロスマッチ)が行われます。
Q. 不規則抗体はどうやってできるのですか?
A. 輸血や妊娠、移植によって産生されると日本赤十字社が説明しています。過去の輸血歴・妊娠歴のある方の血液に見られることがあります。
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