献血の後に感染などが分かったらどうなる?遡及調査の仕組み

公開 2026/08/22

検査をすり抜けるリスクに、血液事業は「あきらめ」ではなく「追跡の仕組み」で備えています。
輸血の安全を守る多層防御1問診ウインドウ期対策の最初の砦2初流血除去最初の約25mLを輸血用から外す3検査(NAT等)ウイルス遺伝子を約1億倍に増幅して検出4貯留保管血漿は6か月以上寝かせてから供給5検体11年保管後から再検査できるよう全数保管6遡及調査万一の際は追跡・回収・患者フォロー
前の網をすり抜けても次の網で捕まえる多層設計。各工程の詳細は本文とリンク先の記事で解説しています。
📑 目次
  1. 遡及調査(ルックバック)とは
  2. 血漿は「6か月寝かせて」から出荷される
  3. 献血者からの「自己申告」も安全網の一部
  4. 何重もの備えが「輸血の信頼」をつくる
  5. よくある質問

遡及調査(ルックバック)とは

遡及調査は、病原体の存在が疑われた献血者の過去の献血血液や、輸血により感染が疑われた血液製剤の情報を収集し、科学的に分析・評価する仕組みです(国のガイドラインにもとづく)。疑いのある輸血用血液・原料血漿は出荷停止・回収され、すでに輸血された患者さんには感染の有無の検査と必要な治療が行われます。11年間保管された検体が、この調査の物証になります。

血漿は「6か月寝かせて」から出荷される

新鮮凍結血漿(FFP)は有効期間1年のうち、採血後6か月以上「貯留保管」してから供給されます。この待機期間の間に、献血者が後の献血でウイルス陽性になるなど感染リスクが判明した場合、該当する血漿の出庫を差し止められます。凍結保存できる血漿ならではの、時間を味方につけた安全対策です。

献血者からの「自己申告」も安全網の一部

「問診票の回答を間違えた」「献血後に感染が分かった」——そんなとき、献血者自身が「献血した血液を使わないでほしい」と申し出る仕組み(献血後情報)が公式に用意されています。申告された血液は製造工程から除かれます。言い出しにくくても、あなたの一報が患者さんを守ります。献血した血液センターへ電話で連絡してください。

何重もの備えが「輸血の信頼」をつくる

器具の使い捨て初流血除去NAT検査→貯留保管→検体保管→遡及調査。前段をすり抜けても次の網で捕まえる多層防御が、日本の輸血の安全を支えています。

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よくある質問

Q. 献血のあとで感染に心当たりが出てきたらどうすればいいですか?
A. すぐに献血した血液センターへ連絡してください。申告された血液は製造工程から除かれる仕組み(献血後情報)があります。

Q. 血漿の「貯留保管」とは何ですか?
A. 新鮮凍結血漿を採血後6か月以上保管してから供給する仕組みです。その間に感染リスクが判明した製剤は出庫を差し止められます。

📚 この記事の主な根拠(内容確認日 2026/08/22)
※本記事は日本赤十字社・厚生労働省などの公開情報にもとづいています(ページ生成 9/1)。採血基準や延期期間は改定されることがあり、献血の最終的な可否は当日の会場で健診医が判断します。最新情報は日本赤十字社ラブラッドでご確認ください。

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