NAT(核酸増幅検査)とは?献血血液の高感度ウイルス検査
公開 2026/08/22
献血された血液は、どうやって「安全」を確かめているのか。その中核にあるのがNATという検査技術です。
NATとは
NAT(核酸増幅検査)は、ウイルス遺伝子を構成する核酸(DNAまたはRNA)の一部を約1億倍に増幅して検出する検査です。抗原・抗体検査よりも感染の早い段階でウイルスを見つけられます。
対象は4つのウイルス・全血液を「1人分ずつ」検査
献血血液のNATの対象はB型肝炎ウイルス(HBV)・C型肝炎ウイルス(HCV)・HIV・E型肝炎ウイルス(HEV)。1999年10月に複数の検体をまとめて調べる方式で始まり、2014年8月からは1検体ごとの「個別NAT」に進化。2020年8月からはHEVの個別NATも加わりました。あなたの献血1本1本が、個別に検査されています。
それでも「ウインドウ期はゼロにならない」
ここが大切なポイントです。日本赤十字社は公式に「ウインドウピリオドがゼロになることはありません」と明記しています。感染のごく初期には、1億倍に増幅しても検出できないほどウイルスが少ない時期があるのです。だからこそ、検査だけに頼らず問診への正直な回答が不可欠で、検査目的の献血が固く断られているのです。
検査に落ちた血液はどうなる?
NATを含む検査に合格した血液だけが製剤になり、医療機関へ供給されます。さらに、後から問題が分かった場合に備えた遡及調査・検体保管の仕組みもあります。
🩸 近くで献血できる場所を探す
よくある質問
Q. NAT検査とは何ですか?
A. ウイルス遺伝子の核酸を約1億倍に増幅して検出する高感度検査です。献血血液はHBV・HCV・HIV・HEVの4種について1人分ずつ個別に検査されています。
Q. NAT検査があれば輸血は100%安全ですか?
A. いいえ。感染ごく初期の「ウインドウ期」はNATでも検出できないと公式に明記されています。だからこそ問診への正直な回答が重要です。
📚 この記事の主な根拠(内容確認日 2026/08/22)
※本記事は日本赤十字社・厚生労働省などの公開情報にもとづいています(ページ生成 9/1)。採血基準や延期期間は改定されることがあり、献血の最終的な可否は当日の会場で健診医が判断します。最新情報は日本赤十字社・ラブラッドでご確認ください。
関連ガイド
- 検査目的の献血はなぜダメ?HIV検査は保健所で無料・匿名
- 献血で病気がうつることはない|針・バッグは全部使い捨て
- 初流血除去とは?献血の最初の25mLを輸血に使わない理由
- 献血血液の検体は11年間保管される|輸血後を追跡する仕組み